SQL Serverのスカラー値関数としてnPNAを定義するには

 たんぱく質摂取量の指標として日本透析医学会では PCR を採用しています.一方 K/DOQQI では nPNA を採用しています.Daugirdas の方法で Kt/V を計算すると nPNA も計算できます.

\displaystyle \mathrm{nPNA} = \frac{C_0}{36.3 + 5.48\times\mathrm{Kt/V} + 53.5/\mathrm{Kt/V}} + 0.168 \\  = \frac{\mathrm{preBUN}}{36.3 + 5.48\times\mathrm{Kt/V} + 53.5 / \mathrm{Kt/V}} + 0.168 \cdots(4)

 下記プロシージャを実行して関数を作成します.

参照:維持透析患者のための簡易栄養スクリーニングツール

SQL Serverのスカラー値関数としてKt/Vを定義するには

 透析患者の透析効率を計算するには日本透析医学会の推奨する新里式があります.原著論文を見ると積分方程式を解く必要があり,一般的な数学の知識では歯が立ちません.ここでは Daugirdas による Kt/V をデータベース内で計算する方法を述べます.新里自身も Daugirdas による Kt/V と新里式による Kt/V とはかなり一致していると述べており,ほぼ代用可能ではないかと思われます.(1) が Daugirdas の方法で (2) と (3) を解くと新里式になります.

\displaystyle \mathrm{Kt/V} = - LN( R - 0.008 \times t ) + \left[ 4 - \left( 3.5 \times R \right) \right] \times\frac{\mathrm{UF}}{\mathrm{W}}\\  = - LN \left( \frac{\mathrm{postBUN}}{\mathrm{preBUN}} - 0.008 \times t \right) + \left[ 4 - \left( 3.5 \times \frac{\mathrm{postBUN}}{\mathrm{preBUN}} \right) \right] \times \frac{\mathrm{preWeight} - \mathrm{postWeight}}{\mathrm{postWeight}} \cdots(1)
\displaystyle \mathrm{Gw} = \mathrm{G}\cdot\mathrm{Tw} = \mathrm{Kd}\int_{0}^{Td}C_1dt + \mathrm{Kd}\int_{0}^{Td}C_2dt + \mathrm{Kd}\int_{0}^{Td}C_3dt \cdots(2)
\displaystyle \mathrm{Ce} = \mathrm{Cs} Exp\left( - \frac{\mathrm{Kt}}{\mathrm{V}} \right) + \frac{\mathrm{G}}{\mathrm{K}}\left[ 1 - Exp\left( - \frac{\mathrm{Kt}}{\mathrm{V}} \right) \right] \cdots(3)

 下記プロシージャを実行して関数を作成します.

参照:透析会誌 29 (12): 1511-1516, 1996

Second Generation Logarithmic Estimates of Single-Pool Variable Volume

SQL Serverのスカラー値関数としてGNRIを定義するには

 高齢者における低栄養は死亡のリスクを高めることが知られています.Geriatric Nutrition Risk Index (GNRI) は低栄養を簡易に検出できるツールです.単に高齢者だけではなく,維持透析患者においても有用です.その定義は以下です.

\displaystyle \mathrm{GNRI} = 14.89\times\mathrm{Albumin (g/dL)} + 41.7\times\frac{\mathrm{Body Weight}}{\mathrm{Ideal Body Weight}}

ここで理想体重 (kg) は身長 (m) の二乗に 22 を乗じて得られます.ただし実体重が理想体重を上回る場合には,実体重を理想体重に置き換えます.つまり第 2 項の分数は 1 に等しくなります.

 データベースのテーブル定義は以下の通りであるとします.日本透析医学会統計調査票の 2013 年版に基いています.

 上記テーブルの中で必要な項目は身長,体重,アルブミン値です.下記プロシージャを実行して関数を作成します.実体重が理想体重を上回る場合には実体重を理想体重に置き換えるという条件は CASE 式の中で評価します.

 下記のクエリを実行して GNRI を求めます.CASE 式の中身は透析後体重が空欄の場合は透析前体重で代用するという意味です.

参照:維持透析患者のための簡易栄養スクリーニングツール