直交曲線座標とヤコビアン

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 以下の 変換式

x = f(u_1, u_2, u_3)\ y = g(u_1, u_2, u_3)\ z = h(u_1, u_2, u_3)\cdots(17)

ここで以下の前提を置きます.つまり f, g, h は連続であり,連続な偏微分を有し,直交座標系 xyzu_1u_2u_3 との間で点が 1 対 1 に対応する単一の逆関数が確立しているとします.ベクトル記法においては変換式 (17) は以下のように書けます.

\bold{r} = x\bold{i} + y\bold{j} + z\bold{k} = f(u_1, u_2, u_3)\bold{i} + g(u_1, u_2, u_3)\bold{j} + h(u_1, u_2, u_3)\bold{k}\cdots (18)

 ある点 P直交座標 (x, y, z) だけで定義出来るだけでなく,座標 (u_1, u_2, u_3) によっても定義できます.この (u_1, u_2, u_3) をその点の 曲線座標 と呼びます.

 仮に u_2 および u_3 が定数であり, u_1 が変化すると,\bold{r}u1 座標曲線 と呼ばれる曲線を記述します.同様に P を通る u_2 および u_3 座標曲線を定義できます.

 式 (18) から以下が得られます.

\displaystyle d\bold{r} = \frac{\partial\bold{r}}{\partial u_1}du_1 + \frac{\partial\bold{r}}{\partial u_2}du_2 + \frac{\partial\bold{r}}{\partial u_3}du_3 \cdots (19)

 ベクトル \partial\bold{r}/\partial u_1 は点 P における u_1 座標曲線へのタンジェントです.仮に \bold{e_1} が点 P におけるこの方向への単位ベクトルならこのように書けます,  \partial \bold{r} / \partial u_1 = h_1\bold{e_1} と.ここで h_1 = |\partial\bold{r}/\partial u_1| です.同様に次のように書けます. \partial\bold{r} / \partial u_2 = h_2\bold{e_2} また  \partial\bold{r}/\partial u_3 = h_3 \bold{e_3} ここで,それぞれ h_2 = |\partial\bold{r}/\partial u_2| また  h_3 = |\partial\bold{r}/\partial u_3| です.ゆえに式 (19) は以下のように書けます.

d\bold{r} = h_1du\bold{e_1} + h_2du\bold{e_2} + h_3du\bold{e_3}\cdots(20)

 量 h_1, h_2, h_3 は時に スケール因子 と呼びます.

 仮に \bold{e_1}, \bold{e_2}, \bold{e_3} が点 P において相互に垂直とすると,その曲線座標を 直交 と呼びます.そのような場合,弧長の要素 ds は以下により与えられます.

ds^2 = d\bold{r} \cdot d\bold{r} = h_1^2du_1^2 + h_2^2du_2^2 + h_3^2du_3^2 \cdots(21)

また上記の直方体の対角線の長さの2乗に対応します.

 また,直交座標においては直方体の体積は以下により与えられます.

 dV = |(h_1du_1\bold{e_1}) \cdot (h_2du_2\bold{e_2}) \times (h_3du_3\bold{e_3})| = h_1h_2h_3du_1du_2du_3 \cdots (22)

ここで次のように記述できます.

\displaystyle dV = \left| \frac{\partial\bold{r}}{\partial u_1} \cdot \frac{\partial\bold{r}}{\partial u_2} \times \frac{\partial\bold{r}}{\partial u_3} \right| du_1du_2du_3   = \left| \frac{\partial(x, y, z)}{\partial(u_1, u_2, u_3)} \right|du_1du_2du_3 \cdots (23)

ここで,

\displaystyle \frac{\partial(x, y, z)}{\partial(u_1, u_2, u_3)}   = \left| \begin{array}{ccc}   \frac{\partial x}{\partial u_1} & \frac{\partial x}{\partial u_2} & \frac{\partial x}{\partial u_3} \\   \frac{\partial y}{\partial u_1} & \frac{\partial y}{\partial u_2} & \frac{\partial y}{\partial u_3} \\   \frac{\partial z}{\partial u_1} & \frac{\partial z}{\partial u_2} & \frac{\partial z}{\partial u_3} \end{array} \right|\cdots (24)

上記は変換式の ヤコビアン と呼ばれます.

 ヤコビアンがゼロに等しい時に直方体が存在しないことは明らかです.そのような場合には x, y および z の間には関数関係が存在します.例えば \phi があって,\phi(x, y, z) = 0 のような場合です.

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投稿者: admin

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