n個の未知数におけるn個の連立方程式,クラメールの公式

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 仮に m = n であって更に A が正則行列つまり A^{-1} が存在するなら,以下のように記述して (17) または (18) を解くことができます.

 X = A^{-1}R \cdots(19)

更にこの連立方程式は一意解を持ちます.

 代わりに未知数 x_1,\ x_2,\ \cdots,\ x_n を以下のように表現することもあります.

\displaystyle x_1 = \frac{\Delta_1}{\Delta},\ x_2 = \frac{\Delta_2}{\Delta},\ \cdots,\ x_n = \frac{\Delta_n}{\Delta} \cdots (20)

ここで \Delta = \det(A)連立方程式の行列式 と呼び, (9) により与えられまた \Delta_k,\ k = 1,\ 2,\ \cdots,\ n\Delta から k 番目の列を除去して列ベクトル R に置換して与えられる行列式です.(20) に表した公式を クラメールの公式 と言います.

 下記の4つの場合が考えられます.

例 1, \Delta \ne 0,\ R \ne 0 . この場合一意解が存在するはずで,全てでない x_k はゼロに違いありません.

例 2, \Delta \ne 0,\ R = 0 . この場合唯一の解は x_1 = 0,\ x_2 = 0,\ \cdots,\ x_n = 0 です.すなわち X = 0 です.しばしば 自明な解 と呼びます.

例 3, \Delta = 0,\ R = 0 . この場合自明解以外に無限に多くの解が存在するはずです.この時少なくとも一つの方程式が他の方程式から得られます.すなわちその方程式は線形従属です.

例 4, \Delta = 0,\ R \ne 0 . この場合 (20) におけるすべての行列式 \Delta_k がゼロの時にのみ無限に多くの解が存在する筈です.他の場合は解は存在しません.

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投稿者: admin

趣味:写真撮影とデータベース. カメラ:TOYO FIELD, Hasselblad 500C/M, Leica M6. SQL Server 2008 R2, MySQL, Microsoft Access.

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