『清く正しい本棚』を作る

 最近,本棚を自作しております.その際の備忘録を兼ねて記事にしました.自作を思い立ったのはこの本を書店で偶然入手してからです.

 ウェブサイトはこちらになります.

清く正しい本棚の作り方

 これまでは IKEA のビリーという多目的棚を 2 本使用していたのですが,構造が軟すぎて 1 本は既に崩壊してしまいました.生協で購入した棚も3本あるのですが,これは書棚に使うには奥行き 30 cm と深すぎます.最大でも A4 の書籍には 21 cm 程度の奥行きで十分と知ったのはこの本を読んでからでした.作者によると,家具屋の本棚の欠点には以下の7つが挙げられます.

  1. 天井まで届く高さのモノがない
  2. やたら奥行きばかり有り過ぎる
  3. 肝心の棚板がほとんど太鼓作り
  4. 不要なガラス窓や扉などが付く
  5. そのくせ裏板の強度に不安有り
  6. 上等な品物ほど派手で悪趣味だ
  7. 息の長いロングセラー品もない

 1, 2, 3 については確かにその通りだと思います.作り方の詳細な手順まで掲載されていることもあり,自分にもできるのではないかと錯覚したのがそもそもの始まりです.

 本で埋め尽くされた書斎をどうするかといった本好きには切実な課題もあり,蔵書が数千冊もあるような状況ではないものの,やはり本の収納は頭の痛い問題です.市販の本棚ではもの足りず,かといって自炊代行は法的に問題があり,現状では最初から電子書籍を買うか,さもなくば本棚を自作するしかありません.

  1. 設計
  2. 材料
  3. 道具
  4. 組み立て・パテ盛り
  5. 研磨
  6. 塗装
  7. 背板の貼り付け
  8. 課題

1. 設計

 『清く正しい本棚』には床の積載荷重についての記述は一切ないのですが,本で床は抜けるのかなどを読むと床の積載荷重を考慮する必要がありそうです.一般的な住宅の場合は 180 kg/m2, 店舗では 300 kg/m2, 図書館では 600 kg/m2 が基準となっているようで,自宅を建てたハウスメーカーに問い合わせたところ,やはり 180 kg/m2 で設計しているとのことでした.

 よく考えてみると,『清く正しい本棚』の通りの設計だと床に接する面積は側板 2 枚の木端の面積に袴の面積を加えても 0.02 m2 しかなく,せいぜい 4.0 kg までしか載せられない計算になります.これでは本棚の自重すら支えられないということになりかねません.実際には数十 kg の重量がこの面積にかかるため,積載荷重を大幅に超えることになりそうです.しかし,本棚の接地面の形状はコの字型をしており,これを 1 枚と考えると 40 kg までは耐えられる計算になります.ここはフローリングの床がどこまで耐えるのか,経過を見る必要があるでしょう.

 設置場所は自宅 2 階のファミリールームです.床はフローリングで天井までの高さは 2,370 mm ですが,誤差を見込んで合計は天井高から 2 mm 短く設計することとします.南北方向に 3,000 mm ほどの西向きの壁があり,主にここに設置します.

 また床と壁との境には高さ 80 mm 厚さ 13 mm の幅木があり,天井と壁との境には高さ 45 mm, 奥行き 35 mm の廻縁があります.そのため側板を切り欠いてこれを避けることとします.また幅木と廻縁を避けた分,底板と天板の高さが変わるため高さ 80 mm の袴と高さ 45 mm の幕板でそれぞれ隙間を塞ぎます.

 エアコンが西向きの壁の最南端に設置されており,これを避けるためエアコン直下の本棚はエアコンのコンセントぎりぎりまでの高さとします.幸い高さ 1,820 mm でちょうどエアコンのコンセントを避けられそうでしたので,高さは合板から目一杯取ることにします.棚板の横幅については 600 mm が推奨されていますが,幅 770 mm のエアコンを避ける都合上,870 mm としました.背板は縦 1,740 mm, 横 912 mm としました.奥行きの内寸は木取りの関係で 200 mm としました.段数は 6 段とします.最下段は高さ 400 mm のワイド四切のアルバムを収納する必要があり余裕を持った棚割りとしました.これを 1 本目とします.

棚割り
用途 寸法
天板 21
6 段目 (A5) 220
棚板 21
5 段目 (A5) 220
棚板 21
4 段目 (A5) 220
棚板 21
3 段目 (A5) 220
棚板 21
2 段目 (A4) 305
棚板 21
1 段目 (W4) 408
底板 21
80
合計 1,820

 2 本目は南側の壁に設置し天井まで届かせたかったので,上置きを作ることとしました.棚板の横幅については右側の幅木および左側のカーテンレールを避け,誤差を 20 mm 見込んで 850 mm としました.こちらは新書・文庫を収納するもので奥行きを 145 mm としました.背板は縦 1,740 mm, 横 892 mm としました.上置きの背板は縦 503 mm, 横 892 mm としました.段数は合計 10 段とします.

上段棚割り
用途 寸法
幕板 45
天板 21
10 段目 (A5) 220
棚板 21
9 段目 (A5) 220
底板 21
合計 548
下段棚割り
用途 寸法
天板 21
8 段目(文庫・新書) 194
棚板 21
7 段目(文庫・新書) 194
棚板 21
6 段目(文庫・新書) 194
棚板 21
5 段目(文庫・新書) 194
棚板 21
4 段目(文庫・新書) 194
棚板 21
3 段目(文庫・新書) 194
棚板 21
2 段目(文庫・新書) 194
棚板 21
1 段目(文庫・新書) 193
底板 21
80
合計 1,820

 木取り図は下記のようになりました.

8stepW870
10stepW850

2. 材料

 設計が終わると次は材料と道具を揃えます.材料にはシナランバー合板,シナ合板,シナ共芯合板の 3 種類があると建具屋で教わりました.見た目の違いは木口に表れており,後者になるほど美しくなります.また硬さも異なっており,実際に組み立ててみて分かったのですが,シナランバー合板は柔らかく木ねじが利かない場合があります.実際に見積もりを取ってみると,サブロク 4 枚カット代込みでそれぞれ 28,000 円,36,000 円,54,000 円でした.今回は上図の木取り図を添えてシナランバー合板を建具屋に注文しました.

 建具屋に教わったのですが,組み立ての際には治具板(じぐいた)と呼ばれる補助の板をよく使うそうです.実際組み立ててみると,なるほどこれがとても役に立ちました.治具板の大きさは棚板の奥行きと棚の高さとし, 2 枚 1 セットで切ってもらいました.既に組み付けた棚板とこれから組み付ける棚板の間に挟んで位置がずれないようにするものです.

 その他,以下の材料が必要になります.

  • 木工用ボンド
  • コーススレッド (φ 4 mm)
  • 隠し釘
  • ウッドパテ
  • 塗装用マスキングテープ(幅 20 mm 程度)
  • 水性ペンキ
  • 刷毛
  • サンドペーパー (#120, #240)
  • 耐水ペーパー (#2,000)

3. 道具

 道具はホームセンターと 100 円ショップおよび Amazon で揃えました.私が購入した道具は以下のようになります.リストに挙げてはいませんが,掃除機は必須です.

  • 曲尺
  • シャープペンシル
  • 消しゴム
  • ドリルドライバー
  • 木工用ドリルビット (φ 3 mm, φ 4.5 mm)
  • 金槌
  • 釘〆
  • 七寸目鋸
  • サンダー・防振ゴム
  • 防塵マスク・ゴーグル
  • バケツ
  • 洗面器
  • タオル
  • ピッチャー

4. 組み立て・パテ盛り

 組み立ての方法は『清く正しい本棚の作り方』に詳しいので省きます.ここでは組み立て中に気がついたことを述べます.

 ドリルを使ってコーススレッドの直径よりやや大きいドリルビット,ここでは φ 4.5 mm ですが,で側板にバカ穴を穿ちます.なるべく低速回転のほうがバリは少ないようですが,捨て板を当てるのが正しい方法のようです.この時点で木屑が出ます.穴を穿った後,側板をどけて掃除機で木屑を吸引します.ついでにバリを掃除機で吸い取ります.

 側板と棚板の固定にはイモ付けと呼ばれる方法を用いますが,木工用ボンドを塗る前にコーススレッドを仮打ちして φ 3 mm のドリルで棚板に下穴を穿っておくとよいでしょう.コーススレッドの迷入を防げます.ドリルドライバーのクラッチを調整してトルクを強めにしたほうが空回りせず確実に締め上げることができます.

 側板に最初に取り付けるのは天板,次に底板です.棚板を 1 枚固定する手順としては以下が一連の作業になります.

  1. コーススレッドを仮打ち
  2. 棚板に下穴あけ
  3. ドリルビットからドライバーへ交換
  4. 掃除機で木屑を吸引
  5. 木工用ボンド塗布
  6. 側板と棚板を接着
  7. コーススレッドをねじ込み
  8. ドライバーからドリルビットへ交換
  9. 金槌で位置を微修正
  10. 木工用ボンドを拭き取り

 手順 5 は復帰不能点であり,これ以降は手順 10 まで遅滞なく行わなくてはなりません.文字通り『手が離せない』状態となります.妻が呼ぼうが来客があろうが,構ってはいられません.

 ドリルドライバーのドリルビットとドライバーを交換するのが手間でした.棚板の位置を決めるのに治具板があるのとないのとでは雲泥の差でした.私は 1 枚しか使いませんでしたが,場合によっては 2 枚使用してクランプで固定するなどすると作業効率が格段に向上すると思います.コーススレッドを締め上げてからでも金槌で棚板の位置の微修正はできます.ただ,金槌だと木に傷をつける可能性があるため,可能ならゴムハンマーが良いかもしれません.水を入れるバケツは大きい方が水が周囲に飛び散らずに済みます.10 L くらいあるとタオルを絞る時に両手がはみ出ないと思います.

 棚板を全て組み付けた後,同様の手順で反対側の側板をイモ付けします.金槌で棚板の位置を微修正し,はみ出たボンドを濡れタオルで拭き取ります.最後に袴を取り付け,釘を打って釘〆で釘の頭を木材に埋め込みます.

 組み上がったらバカ穴全てと木口の隙間にウッドパテを盛りつけます.ウッドパテを盛りつけながら,シナランバー合板ではなくシナ共芯合板ならこんなにパテを盛らずに済んだのかも知れないと考えこみました.

 ここまでの作業で午後半日です.この状態で丸一日ベランダで放置し乾燥させます.

Shelf1

5. 研磨

 研磨は 2 段階を経て行います.最初は # 120 のサンドペーパーによるパテ削りと角の面取り,次が # 240 による素地調整です.

 # 120 によるパテ削りは当初木片にサンドペーパーを巻いて手で行っておりましたが,側板 1 枚を終えたところで人力ではこれ以上無理だと判断しサンダーに切り替えました.『清く正しい本棚の作り方』では研磨作業が最もきつい工程だとさらりと書いてありますが,確かに研磨の全工程を手動でやるのはきつい作業になると思われます.全体として読者を煽るスタイルの文体ですが,この件については抑制的に書かれており,行間を読む必要があります.結論から言うと,サンダーを使ったほうが良いと思います.

 また,研磨時には呼吸器系の保護のため,防塵マスクを着用すべきです.呆れるほど大量の粉塵が出て,掃除機では吸引が追いつきません.集塵機が必要なのも頷けます.

 さらに,サンダーの使用時にはかなりの騒音が出ます.原理的に騒音の発生は避けられませんが,本棚の下には防振ゴムかラバーマットなどを敷いた方がよいでしょう.

 サンダーに装着するサンドペーパーはちょうど A4 を 3 等分した面積です.裏地の種類により紙やすり,布やすりなどあるようですが,耐久性を考慮して布やすりにしました.手で数回折り目をつけ,曲尺をあてて手で破ります.

 サンダーを当てる時は研磨面を上にすると都合が良いようです.サンダーの振動と自重とで適度に押さえつけながらも浮いているような感じになり,研磨面の滑りが良くなります.パテを削る際はサンダーの縁を回し当てるようにすると早く削れることも分かりました.

 角の面取りは一定速度で一方向にサンダーを滑らせると良いようです.後日談ですが,この面取りは組み立ての前にカンナを用いると効率よく行えます.面取りの後は木口の部分を中心に研磨します.目違い払いや木材の切断面のバリ取りもこの時点で行っておきます.

 サンダーに装着したサンドペーパーは残り 4 面を研磨するのに全体で A4 全部使うこともありませんでした.側板 1 面を手動で研磨するのに A4 1枚全て使ったのに比べても経済的です.最後に本棚を乾拭きして粉塵を落とし,屋内に搬入して保管します.ベランダに掃除機をかけて大量に飛び散った粉塵を掃除しておくのも大事な後始末です.乾拭きに使ったタオルも水で洗っておきます.ここまでの作業時間は 2 時間です.この日はここで日没となり,作業を終了しました.サンダーの振動で手が痺れました.

 # 120 の研磨の後は # 240 による研磨です.天気の良い日の夕方,ベランダに本棚を出しました.本棚の下には端材を敷きます.サンドペーパーを 3 等分してサンダーに装着し,上面,一方の側板,下面,他方の側板,木口の順に本棚の向きを変え,研磨します.向きを変えるのは前述した理由によります.一定速度で数往復させると明らかに手触りが滑らかになります.木口は特に重要なので新しいペーパーに交換しました.袴も忘れずに研磨します.木口の研磨が終わった時点で日没となり,本棚を屋内に搬入しました.掃除機をかけてベランダに飛び散った粉塵を綺麗にしておきます.

 研磨が終わった本棚の表面には粉塵が付着しているため,固く絞ったタオルで水拭きします.タオルを幾重かに畳み,次々と面を替えて拭き上げていきます.本棚の全ての面を拭き終わる頃にはタオルの両面が粉塵だらけになります.バケツの水でタオルを洗い,この日の作業を終了しました.この日は 1 時間かかりました.

Shelf2

6. 塗装

 塗装は順序を考慮する必要があります.最初は木口,次はどの面でも良いのですが,本棚を一定の方向に 90 度ずつ回転させながら塗装する必要があります.木口を最初に塗装するのは塗料の液垂れを次の塗装でカバーするためです.やってみると分かるのですが,板と板の境界に貯まる塗料は液垂れの原因になります.あまりたっぷりとつけない方が良いかもしれません.

 下塗りから上塗りを 3 回行いましたが,塗装には午後いっぱいかかりました.当日は気温が低いうえに湿度が高く塗料がなかなか乾燥しないため,ドライヤーで乾燥させました.ドライヤーの使用は功罪があり,乾燥は早いものの液垂れの原因にもなりました.塗料を薄めすぎたのか,木工パテへの塗料の乗りが良くなく,遠目からでもパテの色が見えていました.塗料が乾燥した後,#240 のサンドペーパーを掛けておきます.細かい粉塵が出るため,硬く絞った濡れタオルで水拭きしておきます.

 塗装後のサンディングですが,やがてペーパーにダマができてきます.このダマが曲者で,均一なサンディングの支障になるため早めにペーパーを交換する必要があります.サンダーのスポンジ面は柔らかく,同じ箇所ばかり使用していると跡がつき,サンディングが綺麗にならなくなることがあるようです.

 後日談ですが,塗装後のサンディングは手動になります.サンダーを使っていると分からないのですが,サンドペーパーはすぐに目詰りして使い物にならなくなります.本体 1 本につき A4 のサンドペーパーを 5/3 枚,上置き 1 本につき 1 枚消費します.具体的には A4 サンドペーパーを三等分したものを 1 片とすると,本体の一面につき 1 片,つまり 5 面で 5 片消費します.上置きは本体の半分程度の大きさなので 3 片で済みます.木口の研磨での消費が多く,本体も上置きも 1 片消費します.研磨に要する時間は本体 1 本につき 40 分,上置き 1 本につき 20 分です.研磨の際に指先を傷つけることが多く,手袋をした方が良いと思います.

 当初は塗料:水の比率を 1:1 にしていたのですが,この比率を 2:1 まで上げて塗料を濃くしたところ塗料の乗りは良くなりました.最後に #2000 の耐水ペーパーで水研ぎをします.

1 本あたり塗装・研磨コスト
本体 上置き
塗装 30 分 20 分
研磨 40 分 20 分
サンドペーパー 5 片 3 片

7. 背板の貼り付け

 背板を塗装する前に接着面にマスキングテープを貼って保護しておきます.構造上もっとも重要なのは,側板,天板および底板の四辺と背板との接着です.棚板との接合面は位置決めが難しいこともあり,マスキングテープは貼りません.

MaskingTape

 塗装は 2 回ほどにとどめ,塗装が生乾きのうちにマスキングテープを剥がします.木工用ボンドおよび釘で背板を接着します.背板は薄いためたわみやすく,釘を打つ間隔を短く取らないと浮き上がります.棚板一枚あたり 7 本打って完成としました.

Shelf3

8. 課題

 完成した後も課題は色々と見えてくるものです.

  1. ドリルの垂直が取れない
  2. ドリルの穿孔でバリが出る
  3. 袴の寸法を合わせるのが意外に難しく,間違えた際の修正が困難
  4. 塗料の刷毛への吸着の塩梅が難しく,板と板の境界で液垂れしやすい
  5. 家族の理解と協力が不可欠

 技術的な問題はある意味『お金で解決できる』問題であり,良い道具,慣れや訓練で改善可能でもあります.バリについては捨て板を兼ねた作業台を予め作っておいたほうが良かったのかもしれません.しかし,一番の課題はやはり家族の理解と協力ではないかと思います.建具屋に依頼すれば数十万円かかるものが数万円で手に入ることが自作の最大のメリットであり,ここはいくら強調しても強調し過ぎることはないでしょう.

 最後に,今回の自作で購入リストに挙がった道具を掲載しておきます.

Carbohydrate

The chemical formula of carbohydrate is \mathrm{C}m(\mathrm{H_2O})n and carbohydrate is classified as sacharides, oligosaccharides and polysaccharides according to the degree of polymerization. Saccharides include monosaccharides, i.e. glucose, fructose and galactose, and disaccharides, i.e. sucrose, lactose and maltose, and oligosaccharides include maltooligosaccharide and oligosaccharide including non-glucose monosaccharides, respectively. Polysaccharides include starch, i.e. amylose and amylopectin and non-starch polysaccharides, i.e. cellulose, hemicellulose and pectin, respectively. Most of dietary fiber from diet is indigestible non-starch polysaccharides.

Carbohydrates have 4 kcal/g energy and alcohol have 7 kcal/g energy, respectively. Carbohydrates digested and absorbed in the small intestine is processed in the liver and supplied as glucose for brain, nervous tissue, renal tubules, testis and skeletal muscle with lack of oxygen.

The Dietary Reference Intakes for Japanese 2010 edition had set 50-70 % energy as target amount of estimated energy requirement in adult and child and 50-65 % energy as target amount in 2015 edition, respectively. Both of them have not set in infant, pregnant and lactation.

The Dietary Reference Intakes for Japanese of Carbohydrate (2015 edition) (% energy)
Gender Male Female
Age Target amount (median) Target amount (median)
0-5 M
6-11 M
1-2 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
3-5 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
6-7 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
8-9 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
10-11 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
12-14 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
15-17 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
18-29 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
30-49 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
50-69 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
70- 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
Pregnant
Lactation
The Dietary Reference Intakes for Japanese of Carbohydrate (2015 edition) (% energy)
Gender Male Female
Age Target amount (range) Target amount (range)
0-5 M
6-11 M
1-2 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
3-5 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
6-7 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
8-9 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
10-11 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
12-14 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
15-17 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
18-29 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
30-49 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
50-69 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
70- 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
Pregnant
Lactation

References:
The Dietary Reference Intakes for Japanese (2015 edition) Carbohydrate (pdf)
The Dietary Reference Intakes for Japanese (2010 edition) Carbohydrate (pdf)

炭水化物

 炭水化物は \mathrm{C}m(\mathrm{H_2O})n からなり,重合度によって糖類,少糖類,多糖類に分類されます.糖類には単糖類(ぶどう糖,果糖,ガラクトース)および二糖類(しょ糖,乳糖,麦芽糖)があり,少糖類にはマルトオリゴ糖とぶどう糖以外の単糖類を含むオリゴ糖があります.多糖類にはでんぷん(アミロース,アミロペクチン)と非でんぷん性多糖類(セルロース,ヘミセルロース,ペクチン)があります.食事から摂取する食物繊維の殆どは非でんぷん性多糖類で難消化性です.

 炭水化物は 4 kcal/g のエネルギーを有します.アルコールは 7 kcal/g のエネルギーを有します.炭水化物は小腸で消化吸収されて肝臓を経由し,脳,神経組織,腎尿細管,精巣,酸素不足の骨格筋にぶどう糖として供給されます.

 日本人の食事摂取基準 2010 年版では成人および小児について推定エネルギー必要量の 50-70 % E を目標量として設定されていましたが, 2015 年版では 50-65 % E が目標量として設定されました.ただし,推定平均必要量,推奨量,耐用上限量,目安量のいずれも設定されませんでした.いずれの基準においても乳児,妊婦および授乳婦については設定されていません.

炭水化物の食事摂取基準(2015 年版) (% energy)
性別 男性 女性
年齢 目標量(中央値) 目標量(中央値)
0-5 M
6-11 M
1-2 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
3-5 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
6-7 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
8-9 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
10-11 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
12-14 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
15-17 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
18-29 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
30-49 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
50-69 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
70- 50-65 (57.5) 50-65 (57.5)
妊婦
授乳婦
炭水化物の食事摂取基準(2010 年版) (% energy)
性別 男性 女性
年齢 目標量(範囲) 目標量(範囲)
0-5 M
6-11 M
1-2 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
3-5 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
6-7 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
8-9 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
10-11 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
12-14 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
15-17 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
18-29 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
30-49 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
50-69 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
70- 50 ≤ < 70 50 ≤ < 70
妊婦
授乳婦

参照:
日本人の食事摂取基準(2015 年版)炭水化物 (pdf)
日本人の食事摂取基準(2010 年版)炭水化物 (pdf)

Other lipids

Monounsaturated fatty acid (MUFA)

Monounsaturated fatty acid is ingested from foods and synthesized by Δ9 desaturase in the body. The median intake of MUFA in Japanese based on the National Health and Nutrition Survey in 2010 and 2011 are 20.8 g/d (9.0 %E) in male and 17.3 g/d (9.5 %E) in female, respectively.

MUFA-rich diet does not increase LDL cholesterol, does not decrease HDL cholesterol and does not increase neutral fat. If carbohydrate has been replaced with MUFA or polyunsaturated fatty acid (PUFA), it has been shown that PUFA has stronger effect of LDL cholesterol lowering than MUFA.

It is not consistent the association the coronary artery disease and MUFA. Although Seven Countries Study has reported the risk reduction of coronary death, Nurses’s Health Study has reported no association. Framingham StudyCohort study in DenmarkLipid Research Clinics Prevalence Follow-Up Study and Strong Heart Study have reported the risk increase of coronary artery disease. Although the association with obese and insulin sensitivity and insulin resistance have been reported, it is not concluded.

Trans Fatty Acid

It has been reported that it is the risk of coronary artery disease to intake fat containing trans fatty acids from industrial. However, trans fatty acids exist in nature, that are included in the meat and dairy products, does not pose a risk of coronary artery disease. Based on the National Health and Nutrition Survey form 2003 to 2007, the median intake of trans fatty acids from industrial are 0.292 g/d (0.13 %E) in male and 0.299 g/d (0.16 %E) in femal, respectively. Typical trans fatty acids is shortening.

In meta-analysis in 2011, it has been shown that the relative risk of the maximum intake group of trans fatty acids from industrial increases 1.3 times compared to the minimum intake group. It is not consistent with the relationship with diabetes risk. There are reports of positive correlation between coronary artery disease and trans fatty acid intake and positive correlation between serum CRP levels and trans fatty acid intake.

For conjugated linoleic acid, diacylglycerol, medium-chain triacylglycerols and plant sterols, because epidemiological studies is insufficient and the estimation of intakes is difficult, it has not been considered.

Cholesterol

Cholesterol is produced in the body. Its production is 12-13 mg/kg/d. The 3-7 times of cholesterol is produced in the body compared with the cholesterol that is taken orally. The cholesterol production in the liver is regulated by cholesterol intake.

Cholesterol is rich in eggs. Therefore, there are some reports of relationship between egg intakes and arteriosclerosis. In meta-analysis in 2013, it has not been shown of relationship between egg intakes and coronary artery disease and stroke. In cohort study for Japanese, it has not been shown the relationship between egg intakes and the mortality due to ischemic heart disease and stroke. In JPHC study, the association with coronary artery disease has not been shown.

There are some reports associated with cancers. In NIPPON DATA 80, Cancer mortality relative risk in the two or more eggs intake group was doubled compared to one egg intake group in female, but it was not statistically significant. On the other hand, there are reports of the relationship between cholesterol intake and ovarian cancer, endometrial cancer. There is a report that hazard ratio of liver cancer or cirrhosis is 2.45, significantly high.

References:
The Dietary Reference Intakes for Japanese (2015 edition) Lipids (pdf)
The Dietary Reference Intakes for Japanese (2010 edition) Lipids (pdf)

その他の脂質

一価不飽和脂肪酸

 一価不飽和脂肪酸は食品から摂取される他に Δ9 不飽和酵素により飽和脂肪酸からも生合成されます.平成 22 年および 23 年の国民健康・栄養調査に基づく一価不飽和脂肪酸摂取量の日本人の中央値は男性 20.8 g/d (9.0 %E), 女性 17.3 g/d (9.5 %E) です.

 一価不飽和脂肪酸に富む食事を摂取しても LDL コレステロールは増加せず, HDL コレステロールは減少せず,中性脂肪は増加しません.炭水化物を一価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸で置換した場合,一価不飽和脂肪酸よりも多価不飽和脂肪酸の方が LDL コレステロール低下作用は強い結果が出ています.

 一価不飽和脂肪酸と冠動脈疾患との関連は一貫していません.Seven Countries 研究は冠動脈疾患死亡リスク減少を報告していますが,Nurses’s Health 研究は関連なしと報告しています.冠動脈疾患の増加を報告しているのは Framingham 研究デンマークのコホート研究Lipid Research Clinics Prevalence Follow-Up 研究Strong Heart 研究です.その他,肥満との関連,インスリン感受性や抵抗性に関する報告がありますが結論は出ていません.

トランス脂肪酸

 工業由来のトランス脂肪酸を含む油脂を摂取すると冠動脈疾患のリスクになることが報告されています.しかし,自然界に存在するトランス脂肪酸は,乳製品や肉に含まれますが,冠動脈疾患のリスクにはなりません.平成 15 年から 19 年までの国民健康・栄養調査によると工業由来のトランス脂肪酸摂取量の中央値は男性で 0.292 g/d (0.13 %E), 女性で 0.299 g/d (0.16 %E) です.トランス脂肪酸の代表はショートニングです.

 2011 年のメタアナリシスで,工業由来のトランス脂肪酸の最大摂取群は最小摂取群に比較して冠動脈疾患の相対危険度が 1.3 倍増加することが示されています.糖尿病罹患リスクとの関連は一貫していません.トランス脂肪酸摂取量と冠動脈疾患との正相関血中 CRP 値との正相関の報告があります.

 共役リノール酸,ジアシルグリセロール,中鎖トリアシルグリセロール,植物ステロールについては疫学研究が不十分なこと,摂取量の推定が難しく検討されていません.

コレステロール

 コレステロールは体内で産生される脂質でその産生量は 12-13 mg/kg/d です.体内で産生されるコレステロールは経口摂取されるコレステロールの 3-7 倍あります.肝臓でのコレステロール産生は食事からのコレステロール摂取量により調節される負のフィードバックが働きます.

 鶏卵はコレステロール含有量が多いため,卵の摂取量と動脈硬化疾患との関連を調査した研究がいくつかあります.2013 年のメタ解析では卵の摂取量と冠動脈疾患および脳卒中罹患との関連は認められていません.日本人を対象にしたコホート研究でも卵の摂取量と虚血性心疾患や脳卒中による死亡率との関連は認められていません.JPHC 研究においても冠動脈疾患罹患との関連は認められていません

 がんとの関連についてもいくつか報告があります.NIPPON DATA 80 において女性では卵を 2 個以上摂取群では 1 個群に比較してがん死亡相対危険度は 2 倍でしたが,統計的有意ではありませんでした.その他,コレステロール摂取量と卵巣がん子宮内膜がんに正相関が認められています.肝硬変または肝臓がんのハザード比が 2.45 で有意に高いとの報告もあります.

参照:
日本人の食事摂取基準(2015 年版)脂質 (pdf)
日本人の食事摂取基準(2010 年版)脂質 (pdf)

Dietary Fiber and Risk of Coronary Heart Disease

This article has reported the association between dietary fiber intakes and the risk of cardiovascular disease, that it has been shown that total fiber intakes, cereal fiber intakes and fruit fiber intakes have inverse association, in contrast, vegetable fiber has no association.

In the Dietary Reference Intakes for Japanese 2015 edition, they have described “If they would intake 24 g/d or greater of dietary fiber, they could avoid the risk of coronary death.”, but I couldn’t find the describe in the original article.

Dietary Fiber and Risk of Coronary Heart Disease

A pooled Analysis of Cohort Studies

Mark A. Pereira, PhD; Eilis O’Reilly, MSc; Katarina Augustsson, PhD; Gary E. Fraser, MBChB, PhD; Uri Goldbourt, PhD; Berit L. Heitmann, PhD; Goran Hallmans, MD, PhD; Paul Knekt, PhD; Simin Liu, MD, ScD; Pirjo Pietinen, DSc; Donna Spiegelman, ScD; June Stevens, MS, PhD; Jarmo Virtamo, MD; Walter C. Willett, MD; Alberto Ascherio, MD

Background Few epidemiologic studies of dietary fiber intake and risk of coronary heart disease have compared fiber types (cereal, fruit, and vegetable) or included sex-specific results. The purpose of this study was to conduct a pooled analysis of dietary fiber and its subtypes and risk of coronary heart disease.

Methods We analyzed the original data from 10 prospective cohort studies from the United States and Europe to estimate the association between dietary fiber intake and the risk of coronary heart disease.

Results Over 6 to 10 years of follow-up, 5249 incident total coronary cases and 2011 coronary deaths occurred among 91 058 men and 245 186 women. After adjustment for demographics, body mass index, and lifestyle factors, each 10-g/d increment of energy-adjusted and measurement error–corrected total dietary fiber was associated with a 14% (relative risk [RR], 0.86; 95% confidence interval [CI], 0.78-0.96) decrease in risk of all coronary events and a 27% (RR, 0.73; 95% CI, 0.61-0.87) decrease in risk of coronary death. For cereal, fruit, and vegetable fiber intake (not error corrected), RRs corresponding to 10-g/d increments were 0.90 (95% CI, 0.77-1.07), 0.84 (95% CI, 0.70-0.99), and 1.00 (95% CI, 0.88-1.13), respectively, for all coronary events and 0.75 (95% CI, 0.63-0.91), 0.70 (95% CI, 0.55-0.89), and 1.00 (95% CI, 0.82-1.23), respectively, for deaths. Results were similar for men and women.

Conclusion Consumption of dietary fiber from cereals and fruits is inversely associated with risk of coronary heart disease.

Arch Inern Med. 2004; 164: 370-376


The Dietary Reference Intakes for Japanese (2015 edition) Carbohydrate (pdf)
The Dietary Reference Intakes for Japanese (2010 edition) Carbohydrate (pdf)

Dietary Fiber and Risk of Coronary Heart Disease

 食物繊維摂取量と心血管疾患リスクの関係を調査したプール解析の報告です.食物繊維総量,穀物繊維,果実繊維については負の相関が見られましたが野菜繊維については有意ではありませんでした.

 ところで,この文献を参照した日本人の食事摂取基準 2015 年版では『1 日 24 g 以上の繊維摂取で心筋梗塞死亡率が低下する』と述べていましたが本文にはそのような記述はありませんでした.

Dietary Fiber and Risk of Coronary Heart Disease

A pooled Analysis of Cohort Studies

Mark A. Pereira, PhD; Eilis O’Reilly, MSc; Katarina Augustsson, PhD; Gary E. Fraser, MBChB, PhD; Uri Goldbourt, PhD; Berit L. Heitmann, PhD; Goran Hallmans, MD, PhD; Paul Knekt, PhD; Simin Liu, MD, ScD; Pirjo Pietinen, DSc; Donna Spiegelman, ScD; June Stevens, MS, PhD; Jarmo Virtamo, MD; Walter C. Willett, MD; Alberto Ascherio, MD

要約

背景:食物繊維摂取量と心血管疾患リスクを比較した研究はこれまで殆どなく,食物繊維の種類(穀物,果実または野菜)の比較や性に特異的な結果を含むものに留まっていた.本試験の目的は食物繊維とその種類と心血管疾患リスクとのプール解析を行うことであった.

方法:我々は米国とヨーロッパの前向きコホート試験10件のオリジナルデータを解析し,食物繊維摂取量と心血管疾患の関連を推定した.

結果:91,058 名の男性および 245,186 名の女性を 6 から 10 年以上の期間経過観察し,5,249 件の冠動脈症例,2,011 名の冠動脈疾患死亡が発生した.人口学的因子,体格指数,生活スタイル因子での調整後では,エネルギー調整および食物繊維総量の測定誤差に関して 10 g/day 増加するごとに全心血管イベントの 14 % 減少と相関しており,相対リスクは 0.86, 95 % 信頼区間は0.78-0.96 であった.また冠動脈疾患死亡の 27 % 減少と相関しており相対リスクは 0.73, 95 % 信頼区間は 0.61-0.87 であった.穀物,果実,野菜の食物繊維摂取量と全心血管疾患イベント発生との関連においては,10 g/day 増加ごとにそれぞれ相対リスク 0.90, 95 % 信頼区間 0.77-1.07, 相対リスク 0.84, 95 % 信頼区間 0.70-0.99, 相対リスク 1.00, 95 % 信頼区間 0.88-1.13 であった.また死亡との関連では相対リスク 0.75, 95 % 信頼区間 0.63-0.91, 相対リスク 0.70, 95 % 信頼区間 0.55-0.89, 相対リスク 1.00, 95 % 信頼区間 0.82-1.23 であった.男女とも結果はよく似ていた.

結論:穀物,果実および野菜の食物繊維の消費は心血管疾患リスクと負の相関が見られる.

Arch Inern Med. 2004; 164: 370-376

 食物繊維は様々な機序を通じて,すなわち血清脂質組成の改善,降圧作用並びにインスリン感受性と線溶系活性とを改善することで心血管疾患リスクを減少させているのかもしれない.いくつかの観察研究において食物繊維が心血管疾患のリスク因子と負の相関を示すことが分かってきた.

 最低 10 件の前向きコホート試験で食物繊維と心血管疾患発生との関係を精査した.それらの試験のうち一つを除いて全て負の相関を報告していた.方法および解析技術の相違により繊維摂取総量および繊維の種類(由来が穀物か果実か野菜かおよび水溶性か否か)のこの相関の強度は不明のままであった.更に,4編のみの試験では男性を除外して女性における所見を報告していた.他の生活スタイル因子によるネガティブな刊行バイアスおよび残差交絡の可能性が残っている.ゆえに我々は米国およびヨーロッパにおける 10 件の前向きコホート試験から系統的解析を行った.それには Pooling Project of Cohort Studies on Diet and Coronary Disease を含んでいた.

方法

 このプール解析には下記の適合基準を適用した.すなわち,最低 150 例の冠動脈疾患発症例を有する前向き試験,日常の食事摂取の評価,および食事評価法の検証試験またはそれに近い関連する機器.文献検索およびその道の専門家への質問を通じて 14 の試験が適合基準に合致するとして同定され,11 試験の研究者がプロジェクトにおけるデータの提供に賛同した.1 編の試験は食物繊維摂取量のデータを有していないため除外された.利用できる 3 編の試験の研究者は,皆米国からの報告だったのだが,試験への参加に賛同しなかった.残った試験を Table 1 に示す.Nurses’ Health Study (NHS) の経験の解析のための観察期間は,食事摂取を繰り返し評価していることと長期間の観察期間という利点から2つの期間に分割した.1980-1986 年の観察期間は Nurses’ Health Study A (NHSa) と呼ばれ,1986 年まで心血管疾患を発症しなかった女性の 1986-1996 年の観察期間は Nurses’ Health Study B (NHSb) と呼ばれた.生存期間の underlying theory に基づき,異なる期間における人-期間のブロックは,同じ人に由来したとしても統計的に独立であった.ゆえに,これらの2つの期間からのプール推定値は一つの期間を用いたのと等価であり,1980 年と比較して 1986 年における強化された曝露評価における利点を有している.

食事評価

 いずれの試験においても食物摂取頻度アンケートまたは食事履歴計器によるベースラインの食事を計測していた.Adventist Health Study (AHS) においては原食物繊維だけを評価していた.そのため,このコホートにおいては食物繊維総量の近似のため原食物繊維に 3.5 を掛け算した.これは他の試験から得られた原食物繊維の食物繊維総量に対する比である.食物繊維総量に加え,我々は 3 つの食品群からの繊維摂取量を調査した.それには穀物(全粒穀物),果実および野菜が含まれ,不溶性食物繊維(ヘミセルロース,セルロースおよびリグニン)および水溶性食物繊維(ペクチン,ガム質および粘液質)も含まれる.穀物,果実および野菜由来の繊維は AHS および Glostrup Population Study (GPS) 以外のすべての試験で利用可能であった.広い種類の食品が各々の繊維の種類に寄与しており,ある種の食物は多くの試験において相対的に寄与していた.トウモロコシやエンドウなどのでんぷん質の野菜はすべての試験において野菜の繊維に実質的に寄与していた.Finish Mobile Clinic Health Examination Survey (FMC) および Vasterbotten Intervention Program (VIP) のみがバレイショの繊維を野菜の繊維に含めており,これら 2 編の試験においてはバレイショの繊維は野菜の繊維の一般的形態であった.6 編の試験のみが不溶性食物繊維および水溶性食物繊維の推定値を有していたが,食品成分表に基づいてこれらの繊維の種類を推定する標準的方法がなかったため,結果の解釈は注意深くあるべきである.

症例確認

標準化基準を用いて全ての試験における致死的または非致死的心筋梗塞症例の確認を行った.IWHS のみが心血管疾患発症において自己申告データであったため,この試験からは致死的心筋梗塞症例のみを抽出した.我々は全ての致死性および非致死性冠動脈イベントおよび冠動脈疾患死について個別分析を行った.

統計解析

 ベースライン人口のエネルギー摂取量の平均値を対数変換した研究特異的な 3SD より大又は小のエネルギー摂取量を報告した場合には約 1 % の参加者を各試験から除外した.臨床的な疾患の出現自体が食事変化をもたらす可能性があるため,我々はまたベースラインにおいて心血管疾患や糖尿病,癌(黒色腫でない皮膚がんを除く)の既往のある参加者も除外した.ARIC, FMC, GPS および IWHS の 4 試験では10 年より長い観察期間は試験期間中の異質性を減らすために切り捨てられた.それぞれのコホート内で繊維の増加ごとの相対リスク (RRs)(発症率の比)を比例ハザード回帰モデルを用いて計算した.SAS 統計ソフトバージョン 8 の PRC PHREG プログラムで計算した.相対リスクは関連するベースライン人口,生活スタイルおよび食事因子で調整した.共変量のカテゴリーは若干の例外はあるものの試験の間で標準化した.既往歴については試験の間の情報は次のいくつかまたは全てを含んでいる.すなわち,疾患の自己申告,内服薬の使用または生体計測(例,血圧と血清コレステロール値など).身体活動については試験の間の情報は,低い・中等度・高い余暇活動の単純なカテゴリーから総身体活動の連続値の代謝指数にまで渡り,代謝指数は 5 群に分類された. 1 編の試験では身体活動は利用できなかった.2 編の試験ではアルコール摂取が利用できなかった.三つの回帰モデルで次のように計算した.モデル 1 は年齢(歳),エネルギー摂取量(1日あたりのキロカロリー),喫煙状態(一度も喫煙したことがない,かつて喫煙していた,または現在喫煙しておりその本数が 1 日 1-4, 5-14, 15-24, 25 本以上),体格指数 (<23, 23-<25, 25-<27.5, 27.5-<30, 30-), 身体活動(レベル 1-5),学歴(高校未満,高校,大学以上),アルコール摂取量 (0, <5, 5-<10, 10-<15, 15-<30, 30-<50, 50- mL/d), 複合ビタミン剤服用(はい,いいえ),高コレステロール血症(はい,いいえ)そして高血圧(はい,いいえ).モデル 2 はモデル 1 の共変量を含み,さらにエネルギーで調整した飽和脂肪酸の五分位数,多価不飽和脂肪酸,そしてコレステロール.モデル 3 はモデル 2 の共変量を含み,さらにエネルギーで調整した葉酸およびビタミン E サプリメントの五分位数.

 両側 95 % 信頼区間を計算した.我々は DerSimonian および Laird により開発されたランダム効果モデルを採用し Log RRs を結合した.つまり試験特異的相対リスクをその分散の合計の逆数で重み付けしたものである.我々は試験間の分散要素 Q 統計値の推定値を用いて試験間の異質性をテストした.

 回帰分析を実行する前に,食物繊維およびすべての食事の共変量をエネルギー摂取量について各試験内で調整した.我々はエネルギーで調整した食物繊維を連続変数として解析した(10 g/d ごとの増分).我々はまた五分位数および十分位数もまた調べ,コホート特異的な分布に基づき,相関が線形で連続値の繊維の解析について一貫性のあるものかを定義した.食物繊維摂取量の境界値の絶対値を用いて,すべての試験について可能な範囲で全ての食物繊維摂取量にわたって我々はまた心血管疾患のリスクを調べた.五分位間での傾向の検定に P 値を計算するため,参加者は五分位数の食物繊維摂取量の中央値を割り付けられ,この値は Cox 回帰モデルの連続項として入力された.連続値としての食物繊維摂取量の結果は食事測定誤差によるバイアスを補正され,繊維単独においては,回帰補正法を用いた.この補正は特異的な食物源からの繊維摂取量には実行できなかった.というのは繊維のこれらの源を含む検証試験が殆どなされていなかったからである.他の共変量およびそのモデルにおける食事因子への測定誤差補正はなされなかった.

 我々は以下の共変量が繊維摂取量と心血管疾患リスクの関係を修飾するか否かを評価した.すなわち,性別,年齢(10歳ごとのカテゴリー),観察期間,体格指数 (<25, 25-30, >30), 喫煙(全く吸わない vs 以前喫煙歴ありまたは現在喫煙している),飽和脂肪酸摂取量(エネルギー摂取量中のパーセンテージ五分位数),そして高血圧ならびに高脂血症の既往(陽性又は陰性).関心のある各因子ごとに,各因子のレベルの点数および連続値として表現される繊維摂取量との直積項を各多変量モデルに含めた.試験特異的交互作用係数をプールし,プールした交互作用項の標準誤差の自乗で割ることで結果として得られる自由度 1 のカイ二乗分布を参照して, Wald 統計値の自乗を用いて効果修飾の検定のプールした P 値を得た.いかなる統計的有意な年齢または観察期間の効果修飾の欠如も比例ハザード仮定を支持する.

結果

 総計 91,058 名の男性および 245,186 名の女性,2,506,581 人年の観察期間の貢献が解析に含まれた.イベント総数は 5,249 件であり 2,011 名の致死症例があった (Table 1). 各コホートごとの繊維摂取量の中央値は Table 1 に示した.

 全ての主要な致死性・非致死性冠動脈イベントおよび冠動脈死の相対リスクを,エネルギー調整した繊維摂取総量の 10 g/d の増分ごとに Table 2 に示した.全ての人口学的および非食事性生活スタイル因子で調整した解析では,食物繊維摂取量が 10 g/d 増えるごとに,全冠動脈イベントの 12 % のリスク減少および冠動脈死の 19 % 減少を観察した.これらのプール推定値は,食事性の脂肪酸摂取量,モデル 2 における食事性コレステロール摂取量およびモデル 3 における葉酸とビタミン E の食事並びにサプリメントからの摂取量で調整しても,ごくわずかの減衰しか認めなかった.これらの相関は男性および女性において近似しており,冠動脈死の相対リスクおよび 95 % 信頼区間はそれぞれ 0.82 (0.72-0.94), 0.80 (0.66-0.96) であった.さらに α および β カロテン,n-3 系脂肪酸および α リノレン酸で調整しても結果に実質的な違いはなかった(データは示さない).食物繊維摂取量の五分位数の解析も同様の所見を示した.第 5 五分位数と比較して第 1 五分位数の相対リスクは全イベントで 0.90 であり傾向検定では P < 0.09 であった.冠動脈死の相対リスクは 0.70 で傾向検定では P < 0.001 であった.モデル 3 の結果は補正されたか繊維単独において測定誤差に由来するバイアスであった.10 g/d の増加ごとの相対リスクは全冠動脈イベントで 0.86 であり 95 % 信頼区間は 0.78-0.96 であった.冠動脈死では相対リスク 0.73 であり 95 % 信頼区間は 0.61-0.87 であった.

 繊維の種類による結果については Table 3 に要約してある.モデル 3 で行ったように全ての人口学的因子,生活スタイル因子,食事性因子について調整済みである.穀物の繊維 10 g/d の増加につき 10 % の冠動脈イベントのプールした相対リスク減少,果実の繊維 10 g/d の増加につき 16 % の冠動脈イベントの減少を認めたが,穀物繊維については 95 % 信頼区間が 1.00 を含んでいた.全イベントよりも冠動脈死の方がより強い相関を示した.すなわちそれぞれ 10 g/d 増加ごとに穀物繊維では 25 % のリスク減少,果実繊維では 30 % のリスク減少を示した.対照的に,野菜の繊維は冠動脈疾患発生や死亡について有意ではなかった.8 試験で穀物繊維と全冠動脈イベントとの解析において相対リスクの異質性 (P = 0.025) が観察された.この異質性は女性の 3 コホート (ARIC, NHSa, VIP) における正相関による性別の差異で説明されているように見えた.他のいかなる解析においても有意な異質性は観察されなかった.

 穀物および果実の繊維で観察された相関が独立か否かを定義するため,我々はこれらの繊維の種類を同じ回帰モデルに含めた.これらの解析の結果は全てのイベントにおいて近似しており,全イベントについて果実繊維の相対リスクは 0.81, 95 % 信頼区間は 0.69-0.95, 穀物繊維の相対リスクは 0.89, 95 % 信頼区間は 0.76-0.1.05, 死亡について果実繊維の相対リスクは 0.65, 95 % 信頼区間は 0.49-0.86, 穀物繊維の相対リスクは 0.71, 95 % 信頼区間は 0.59-0.87 であった.これは穀物と果実の繊維がそれぞれ独立であることを示唆していた.我々はまた水溶性食物繊維および不溶性食物繊維と心血管疾患リスクとの関連についても調査した.両者の摂取は全ての冠動脈イベントおよび冠動脈死と逆相関していた.相対リスクに異質性は全く観察されなかった.水溶性食物繊維において相関はより強かった.全イベントについて 10 g/d 増加で相対リスクは 0.72, 95 % 信頼区間は0.55-0.93, 死亡について相対リスクは 0.46, 95 % 信頼区間は 0.28-0.74 であった.一方,不溶性食物繊維においては全イベントについて相対リスク 0.90, 95 % 信頼区間は 0.83-0.97, 死亡について相対リスクは 0.80, 95 % 信頼区間は 0.69-0.92 であった.広い信頼区間にもかかわらず,水溶性および不溶性食物繊維が同じモデルに含まれる時,結果は近似していた.

 年齢,観察期間(最初の 2 年間の除外を含むか,最初と次の 5 年間で層別化してある),体重超過の状態,喫煙および飽和脂肪酸摂取量で層別化した時,データは示さないが,食物繊維総量で測定誤差補正したその結果は一般に一貫性があった.食物繊維と他のこれらの共変量との間には有意な相互作用はなかった.

 最後に,エネルギー調整した食物繊維の境界値の絶対値による結果を Figure に示す.参照カテゴリーは 18 から 21 g/d であり Table 3 と同じ調整をしてある.

考察

 本試験の結果は以下のことを示唆している.食物繊維は男女いずれにおいても心血管疾患リスクと逆相関している.その相関は冠動脈死についてより強く,食物繊維総量 10 g/d 増加につき 27 % のリスク減少を認め,全イベントについては 14 % のリスク減少を認める.穀物繊維と果実繊維が心血管疾患リスクと強い負の相関を認めるにもかかわらず,野菜繊維にはそのような相関は全く観察されなかった.これらの相関は他の食事因子,性別,年齢,ベースライン体格指数,喫煙,高血圧の既往,糖尿病および高コレステロール血症とは独立であると考えられた.

 各研究間の相対リスクは概ね一貫していた.唯一穀物繊維と全冠動脈イベントの解析で相対リスクの異質性が観察されたのみであり,AHS, NHSa および VIP の女性の 3 コホートにおいて相対リスクが 1.00 を超えていた.NHSa においては,古いバージョンの食物摂取頻度アンケートが用いられており,繊維総量特に穀物繊維の定量にあたって限られた情報しか利用できなかった.NHSa における精製された穀物の穀物繊維への相対的寄与は誇張されているように見えたが,一方で全粒穀物においては逆のことが起きているように見えた.精製された穀物ではなく,全粒穀物は心血管疾患リスクを減少させることが示されたため,穀物繊維摂取量におけるそのような測定誤差が予期せぬ NHSa の所見を説明できるだろう.実際,以前刊行された NHS の知見は食物摂取頻度アンケートの繰り返し(1984 年,1986 年および 1990 年)における食物繊維摂取量の平均値の解析を含んでおり,その結果は強い負の相関を明らかにしており,5 g/d の穀物繊維増加ごとの相対リスクは 0.63 である.AHS および VIP の女性の所見はそれらの試験の男性のそれとは一致しなかった.さらに,これらの点推定値の信頼区間が広いため,我々はそこから有意義な推論を引き出すことができなかった.

 プールされたプロジェクトに含まれる繊維と心血管疾患との 4 編の研究の知見は既に刊行されている.NHS および HPFS においては,穀物繊維に最も強い負の相関が観察され,果実および野菜繊維でより弱い相関となった.ATBC においては,全ての種類の繊維について負の相関が概ね観察された.WHS においては Liu らにより果実繊維摂取量と全心血管疾患リスクとの間に最も強い相関が観察されたが,一方で心筋梗塞発症との相関は全く観察されなかった.食物繊維と心血管疾患との 6 編の刊行された試験はプールされたプロジェクトには含まれていなかった.というのは,最低 150 件の発症または食事評価の検証という要求に合致しなかったか,あるいは我々がその存在に気付かなかったからである.食物繊維摂取量と心血管疾患との間の統計的有意な負の相関を示した 3 編の報告のうち,2 編は統計的有意でない負の相関を報告し,1 編の試験は全く有意でない正相関を報告している.Mann らは食物繊維消費総量の増加に伴い有意でない心血管疾患リスクの増加を観察しているが,この結果は死亡が 38 例とイベント発生数が少ないため疑わしいとされている.

 野菜繊維摂取量と心血管疾患リスクとの間の負の相関を支持する結果は少ない.この結果に対する可能性のある説明の一つとして,栄養素に乏しく高血糖を負荷する一般的なでんぷん,および大きく加工された野菜,つまりトウモロコシやエンドウマメなどの性質が挙げられる.VIP および FMC の 2 編の研究はまたバレイショも野菜繊維の解析に含めていた.食事性の血糖負荷が実質的に心血管疾患と 2 型糖尿病とのリスク増加につながることが明らかになってきている.ゆえに,いかなる野菜繊維の有用な効果もでんぷん性野菜の副作用に対抗することができる.研究と公衆衛生勧告の両者において,食品の種類が研究され,推奨され,さらに(疾患リスクを)減衰させるべきである.本試験の一つの限界は,食物繊維におけるこれらの解析を補う食品データが欠損していることである.心血管疾患との関連における食品と食事パターンのプール解析は本調査の範囲を超えるものであるが,それらは将来の調査では必ず含めるべきである.

 さらなる関心事として,水溶性繊維および不溶性繊維の両者が心血管疾患からの保護をもたらすのかどうかということがある.以前の研究ではこの可能性を支持しており,繊維のいずれのクラスにも一貫した利点はなかった.本試験では両者の繊維に負の相関が観察されたが,相対リスクは水溶性繊維においてより強く,10 g/d 増加ごとの冠動脈死の相対リスクは 0.46 に至っていた.これらの結果は慎重に解釈しなければならない.というのは,たかだか 6 編の研究しか不溶性繊維および水溶性繊維について推定していないからであり,これらの推定値に由来するのに使用された標準化手法は存在しないからである.しかしながら,水溶性繊維の特徴としてこれらの所見を説明できるかもしれない.つまり小腸管腔内の粘性を増加させる傾向にあり,ゆえに栄養素および潜在的に結合する胆汁酸の吸収を緩徐にしていると.このようにインスリン分泌を減少させ,血糖コントロール,血清コレステロール値および血圧を改善させる効果が明らかにされている.にもかかわらず,水溶性繊維および不溶性繊維の両者と心血管疾患リスクが逆相関するという今回の解析における所見はあらゆる種類の食物繊維に富む食品消費量の増量を推奨することを支持している.

 プールプロジェクトの利点は,過去に陰性の刊行バイアスを疑われて刊行されなかった結果を含めていることである.そこで,プールされた結果は個々に出版された研究に比べてより真の相関に近いかもしれない.他の利点としてすべての研究に渡る解析戦略の系統的実行,モデリングの露出および一様に重要な共変量が含まれる.そのような努力は相対リスク推定値間の異質性の尤度を減少させ,ゆえにプール推定値の一般化可能性を強化することになる.ゆえに,プールプロジェクトは利用可能な観察データを最もよく使用して食事と慢性疾患についての仮定を記述するものである.食物繊維の測定誤差を補正するための検証研究からのデータを使用できることが本解析の強みであるが,我々は全ての共変量および他の食事因子の測定誤差を調整できなかったため,測定誤差補正は注意深く解釈しなければならない.他の限界として食事評価および食品成分表という手法の異質性が挙げられる.特に水溶性繊維および不溶性繊維の解析にとって,受け入れられた測定法は存在せず,6 編の研究がこれらの繊維の種類を定量したのみである.しかしながら,我々は研究の間における相対リスクで唯一統計的有意な異質性を発見し,我々の手法の限界がその知見の検証を弱体化させるものではなかったことを示唆していた.

 結論として,我々の結果は成人における食物繊維摂取量が心血管疾患リスクと負の相関を示すことを支持している.冠動脈リスクは食物繊維総量,穀物繊維,または果実繊維摂取が 10 g/d 増えるごとに 10 % から 30 % 減少していた.その結果は以前刊行されたコホート試験の結果を強く確認させることをもたらし,非常に多くの基礎研究が,広範囲の可能性のある生物学的機序を通じて,食物繊維が心血管疾患リスクを減少させる可能性があることを証明していることを支持している.ゆえに,心血管疾患を予防するために食物繊維を豊富に含む食品の摂取を推奨することは一貫した科学的根拠のある富に基づいているのである.

参照:
日本人の食事摂取基準(2015 年版)炭水化物 (pdf)
日本人の食事摂取基準(2010 年版)炭水化物 (pdf)

 長文お読みいただきありがとうございました.さて,ここからは宣伝です.皆様の主食は米でしょうか,小麦粉でしょうか.私は米です.以前は精白米を購入しておりましたが,時間が経つとやはり味が落ちます.そこで下の精米機を 5 年前に導入しました.玄米を購入し,その都度精米して炊くわけです.精製してすぐのお米はやはり美味しいです.

 この精米機はとにかく丈夫です.5 年使ってますが壊れる気配がありません.精米の程度も細かく指定できます.音はやかましいですがこれは仕方ありません.お勧めです.

n-3 Fatty Acids

N-3 fatty acids are consists of α linoleic acid derived from cooking oil, eicosapentaenoic acid (EPA), docosapentaenoic acid (DPA) and docosahexaenoic acid (DHA) derived from fish oil. Animals can not synthesize these fatty acids in their body, then the lack of n-3 fatty acids leads to dermatitis. N-3 fatty acids not only compete with n-6 fatty acids but also have its own physiological effect. Therefore, the reference intakes has been set.

Infant

The approximate amount for 0-5 months infant has been set to 0.9 g/d by multiplying the standard mammalian amount 0.78 L/d to n-3 fatty acids concentration of breast milk 1.16 g/L. The approximate amount for 6-11 months infant has been set to 0.8 g/d by calculating the average of the approximate amount of 0-5 months infant and of 1-2 years old child based on the National Health and Nutrition Survey in 2010 and 2011.

Child and Adult

The approximate amount has been set to the median of n-3 fatty acids intake based on the National Health and Nutrition Survey in 2010 and 2011.

Pregnant and Lactation

The approximate amount has been set to 1.8 g/d, the median of n-3 fatty acids intake based on the National Health and Nutrition Survey in pregnant and lactation from 20108 to 2011.

α linoleic acid

There is a report of negative correlation between α linoleic acid and cardiovascular disease, 1 g/d increase of α linoleic acid intake results 10 % decrease of cardiovascular death. However, there are not enough reports for Japanese subject, then the target amount has not been set. Although the risk of prostate cancer, negative association of egg function and negative possibility of fertility have been reported, they are not determined. The effect of long-term intake of α linoleic acid is not clear.

EPA and DHA

The results of meta analysis on the relationship between EPA and DHA and cardiovascular disease is not consisted. The reports for Japanese subject are JPHC, JACC study and JELIS. The intervention study for stroke in Japanese is JELIS, that has shown not primary prevention effect but secondary prevention. There are meta-analysis of breast cancer cohort studies and report of risk reduction in the meta-analysis of colorectal cancer cohort study. In Japanese, decrease of liver cancer incidence and risk reduced of proximal colon cancer has been reported in JPHC. The association between n-3 fatty acid and depression and dementia is not clear.

Fish include such heavy metals as mercury, cadmium, lead and tin and such toxins as PCB and dioxins. There are another criterion for these harmful substances. Therefore, the Dietary Reference Intakes does not take account into these harmful substances.

Although target amount of α-linoleic acid had been set in 2010 edition, it has not been set in 2015 edition. Although they recommended the intake of grater than 1 g/d of EPA and DHA in 2010 edition, they have not been set in 2015 edition.

2015 edition and 2010 edition of the dietary reference of n-3 fatty acids are following table.

The Dietary Reference Intakes of n-3 fatty acids (g/d) (2015 edition)
Gender Male Female
Age Approximate Amount Approximate Amount
0-5 M 0.9 0.9
6-11 M 0.8 0.8
1-2 0.7 0.8
3-5 1.3 1.1
6-7 1.4 1.3
8-9 1.7 1.5
10-11 1.7 1.4
12-14 2.1 1.8
15-17 2.3 1.7
18-29 2.0 1.6
30-49 2.1 1.6
50-69 2.4 2.0
70- 2.2 1.9
Pregnant 1.8
Lactation 1.8
The Dietary Reference Intakes of n-3 fatty acids (g/d) (2010 edition)
Gender Male Female
Age Approximate Amount (g/d) Target Amount (% energy) Approximate Amount (g/d) Target Amount (% energy)
0-5 M 0.9 0.9
6-11 M 0.9 0.9
1-2 0.9 0.9
3-5 1.2 1.2
6-7 1.6 1.3
8-9 1.7 1.5
10-11 1.8 1.7
12-14 2.1 2.1
15-17 2.5 2.1
18-29 ≤ 2.1 ≤ 1.8
30-49 ≤ 2.2 ≤ 1.8
50-69 ≤ 2.4 ≤ 2.1
70- ≤ 2.2 ≤ 1.8
Pregnant 1.9
Lactation 1.7

References:
The Dietary Reference Intakes for Japanese (2015 edition) Lipid (pdf)
The Dietary Reference Intakes for Japanese (2010 edition) Lipid (pdf)

n-3 系脂肪酸

 n-3 系脂肪酸には食用調理油由来の α リノレン酸と魚由来のエイコサペンタエン酸 (EPA), ドコサペンタエン酸 (DPA) およびドコサヘキサエン酸 (DHA) などがあります.これらの脂肪酸は生体内で合成できず,欠乏すると皮膚炎を発症します.n-3 系脂肪酸の生理作用は n-6 系脂肪酸と競合するだけでなく独自の作用をも持つため,独自の摂取基準を設定しました.

乳児

 0-5 ヶ月児の目安量は母乳中の n-3 系脂肪酸濃度 1.16 g/L に基準哺乳量 0.78 L/d を乗じて 0.9 g/d に設定しました.6-11 ヶ月児の目安量は 0-5 ヶ月児の目安量と平成 22 年および 23 年の国民健康・栄養調査に基づく 1-2 歳児の摂取量の中央値との平均値 0.8 g/d に設定しました.

小児・成人

 平成 22 年および 23 年の国民健康・栄養調査における n-3 系脂肪酸の総摂取量の中央値を目安量に設定しました.

妊婦・授乳婦

 平成 19 年から 23 年までの国民健康・栄養調査に基づく妊婦・授乳婦の n-3 系脂肪酸摂取量の中央値 1.8 g/d を目安量に設定しました.

α リノレン酸

 α リノレン酸と心血管疾患との間には弱い負の相関が報告されており,1 g/d のα リノレン酸摂取量の増加は心筋梗塞による脂肪を 10 % 減少させます.しかし日本人を対象とした十分な研究がないため,目標量は設定しませんでした.その他,前立腺がんのリスク,卵子機能との負の関連および妊娠可能性の低下の可能性など指摘されていますがいずれも確定したものではなく,α リノレン酸多量摂取の長期間の影響は分かっていません.

EPA および DHA

 EPA および DHA と冠動脈疾患との関連についてのメタ解析の結果は一致していません.日本人を対象とした研究には JPHC, JACC 研究JELIS などがあります.日本人における脳卒中への介入試験には JELIS があり,一次予防効果はなく二次予防効果のみ認められています.乳がんコホート研究のメタ解析結腸直腸がんコホート研究のメタ解析でのリスク減少の報告があります.日本人では JPHC 研究において近位大腸がんのリスク減少および肝がん罹患の減少が報告されています.認知症やうつ病については n-3 系脂肪酸との関連は分かっていません.

 魚には水銀,カドミウム,鉛やスズなどの重金属,PCB やダイオキシンなどの有害物質も含まれ,これらの有害物質については別の基準があります.そのため食事摂取基準では有害物質については考慮していません.

 n-3 系脂肪酸のうち α リノレン酸については 2010 年版では目標量が設定されていましたが 2015 年版では目標量は設定されていません.また EPA および DHA については 2010 年版では 18 歳以上において 1g/d 以上の摂取を推奨していましたが,2015 年版では目標量は設定されていません.

 n-3 系脂肪酸の食事摂取基準の 2015 年版および 2010 年版は下表のとおりです.

n-3 系脂肪酸の食事摂取基準 (g/d) (2015 年版)
性別 男性 女性
年齢 目安量 目安量
0-5 M 0.9 0.9
6-11 M 0.8 0.8
1-2 0.7 0.8
3-5 1.3 1.1
6-7 1.4 1.3
8-9 1.7 1.5
10-11 1.7 1.4
12-14 2.1 1.8
15-17 2.3 1.7
18-29 2.0 1.6
30-49 2.1 1.6
50-69 2.4 2.0
70- 2.2 1.9
妊婦 1.8
授乳婦 1.8
n-3 系脂肪酸の食事摂取基準 (2010 年版)
性別 男性 女性
年齢 目安量 (g/d) 目標量 (% energy) 目安量 (g/d) 目標量 (% energy)
0-5 M 0.9 0.9
6-11 M 0.9 0.9
1-2 0.9 0.9
3-5 1.2 1.2
6-7 1.6 1.3
8-9 1.7 1.5
10-11 1.8 1.7
12-14 2.1 2.1
15-17 2.5 2.1
18-29 ≤ 2.1 ≤ 1.8
30-49 ≤ 2.2 ≤ 1.8
50-69 ≤ 2.4 ≤ 2.1
70- ≤ 2.2 ≤ 1.8
妊婦 1.9
授乳婦 1.7

参照:
日本人の食事摂取基準(2015 年版)脂質 (pdf)
日本人の食事摂取基準(2010 年版)脂質 (pdf)

STOKE’S THEOREM

Let S be an open, two-sided surface bounded by a closed non-intersecting curve C (simple closed curve). Consider a directed line normal to S as positive if it is on one side of S, and negative if it is on the other side of S. The choice of which side is positive is arbitrary but should be decided upon in advance. Call the direction or sense of C positive if an observer, walking on the boundary of S with his head pointing in the direction of the positive normal, has the surface on his left. Then if A_1,\ A_2,\ A_3 are single-valued, continuous, and have continuous first partial derivatives in a region of space including S, we have

\displaystyle \int_C[A_1dx + A_2dy + A_3dz] =\\\vspace{0.2in} \underset{S}{\iint}\left[ \left( \frac{\partial A_3}{\partial y} -\frac{\partial A_2}{\partial z} \right)\cos\alpha + \left( \frac{\partial A_1}{\partial z} -\frac{\partial A_3}{\partial x} \right)\cos\beta + \left( \frac{\partial A_2}{\partial x} -\frac{\partial A_1}{\partial y} \right)\cos\gamma \right]dS \cdots(38)

In vector form with \bold{A} = A_1\bold{i} + A_2\bold{j} + A_3\bold{k} and \bold{n} = \cos\alpha\bold{i} + \cos\beta\bold{j} + \cos\gamma\bold{k}, this is simply expressed as

\displaystyle \int_C \bold{A}\cdot d\bold{r} = \underset{S}{\iint}(\nabla\times\bold{A})\cdot\bold{n}dS\cdots(39)

In words this theorem, called Stoke’s theorem, states that the line integral of the tangential component of a vector \bold{A} taken around a simple closed curve C is equal to the surface integral of the normal component of the curl of A taken over any surface S having C as a boundary. Note that if, as a special case \nabla\times\bold{A} = 0 in (39), we obtain the result (28).

ストークスの定理

 S を表裏のある開いた面とし,閉じた交差しない曲線 C (単純閉曲線)で囲まれているとします. S に垂直な直線が S の一方の側にあれば正と考え, S の反対側にあれば負と考えます.いずれの面が正となるかは任意ですが,あらかじめ決めておく必要があります.仮に観察者が S の境界線上を歩きながら,その頭が正の法線方向を指していてその面を左に見ているなら C の方向または反時計周りを正と呼びます.そこで仮に A_1,\ A_2,\ A_3 が単一値で連続で, S を含む空間内のある領域において連続な一階偏微分を有するなら,以下を得ます.

\displaystyle \int_C[A_1dx + A_2dy + A_3dz] =\\\vspace{0.2in} \underset{S}{\iint}\left[ \left( \frac{\partial A_3}{\partial y} -\frac{\partial A_2}{\partial z} \right)\cos\alpha + \left( \frac{\partial A_1}{\partial z} -\frac{\partial A_3}{\partial x} \right)\cos\beta + \left( \frac{\partial A_2}{\partial x} -\frac{\partial A_1}{\partial y} \right)\cos\gamma \right]dS \cdots(38)

 ベクトルの形では \bold{A} = A_1\bold{i} + A_2\bold{j} + A_3\bold{k} および \bold{n} = \cos\alpha\bold{i} + \cos\beta\bold{j} + \cos\gamma\bold{k} これは以下のように簡潔に表現できます.

\displaystyle \int_C \bold{A}\cdot d\bold{r} = \underset{S}{\iint}(\nabla\times\bold{A})\cdot\bold{n}dS\cdots(39)

 つまりこの定理では, ストークスの定理 と呼びますが,単純閉曲線 C に渡るベクトル \bold{A} の接線要素の線積分は, C を境界とする任意の面 S に渡るベクトル A の回転の法線要素の面積分に等しいと言えます.特殊例として (39) において \nabla\times\bold{A} = 0 とした場合,その結果 (28) を得ることに注意が必要です.

n-6 Fatty Acids

98% of the n-6 fatty acids that Japanese intake is linoleic acid. The organism can not synthesize n-6 fatty acids. Therefore, they must orally intake them. According to the National Health and Nutrition Survey in 2010 and 2011, the median of the n-6 fatty acids intake of Japanese were 10.0 g/d (4.3 %E) in male and 8.4 g/d (4.6 %E) in female, respectively. There are no reports required to set the Estimated Average Requirement for healthy people or no reports of dermatitis due to lack of n-6 fatty acids in usual diet, the approximate amount has been set.

Infant

The approximate amount for 0-5 months infant has been set to 4.0 g/d by multiplying the standard mammalian amount 0.78 L/d to n-6 fatty acids concentration of breast milk 5.16 g/L. The approximate amount for 6-11 months infant has been set to 4.3 g/d by calculating the average of the approximate amount of 0-5 months infant and of 1-2 years old child.

Adults and Child

The approximate amount has been set to the median of n-6 fatty acids intake based on the National Health and Nutrition Survey in 2010 and 2011.

Pregnant and Lactation

The approximate amount for pregnant has been set to 9 g/d based on the median n-6 fatty acids intake in pregnant in the National Health and Nutrition Survey from 2007 to 2011. The approximate amount for lactation has also been set to 9 g/d based on the median n-6 fatty acids intake in lactation.

It is not fully understood of the risk of linoleic acid that it is ingested in large amounts because it is easily oxidized than such monounsaturated fatty acids as oleic acid. And it is concerned of the safety of high intakes of linoleic acid because linoleic acid generate such inflammation including substance as prostaglandins and leukotrienes. Although the risk of overdose has been assumed for n-6 fatty acids, the approximate amount has not been set because there are no reports for Japanese subject.

The Dietary Reference Intakes of n-6 fatty acids in 2015 edition and 2010 edition are following table.

The Dietary reference Intakes of n-6 fatty acids (g/d) (2015 edition)
Gender Male Female
Age Approximate amount Approximate amount
0-5 M 4 4
6-11 M 4 4
1-2 5 5
3-5 7 6
6-7 7 7
8-9 9 7
10-11 9 8
12-14 12 10
15-17 13 10
18-29 11 8
30-49 10 8
50-69 10 8
70- 8 7
Pregnant 9
Lactation 9
The Dietary Reference Intakes of n-6 fatty acids (2010 edition)
Gender Male Female
Age Approximate (g/d) Target (% energy) Approximate (g/d) Target (% energy)
0-5 M 4 4
6-11 M 5 5
1-2 5 5
3-5 7 6
6-7 8 7
8-9 9 8
10-11 10 9
12-14 11 10
15-17 13 11
18-29 11 < 10 9 < 10
30-49 10 < 10 9 < 10
50-69 10 < 10 8 < 10
70- 8 < 10 7 < 10
Addition for Pregnant + 1
Addition for Lactation + 0

References:
The Dietary reference Intakes for Japanese (2015 edition) Lipid (pdf)
THe Dietary reference Intakes for Japanese (2010 edition) Lipid (pdf)

n-6 系脂肪酸

 日本人が摂取する n-6 系脂肪酸の 98 % はリノール酸です.生体は n-6 系脂肪酸を合成できないため経口摂取する必要があります.平成 22 年および 23 年の国民健康・栄養著差によると,日本人の n-6 系脂肪酸摂取量の中央値は男性 10.0 g/d (4.3 %E), 女性 8.4 g/d (4.6 %E) です.健康な人の推定平均必要量の設定に必要な報告はなく,日常生活で n-6 系脂肪酸の欠乏による皮膚炎の報告はないため,目安量を設定しました.

乳児

 0-5 ヶ月児については母乳中の n-6 系脂肪酸濃度 5.16 g/L に基準哺乳量 0.78 L/d を乗じて4.0 g/d を目安量としました.6-11 ヶ月児については 0-5 ヶ月児の目安量と 1-2 歳児の目安量の平均を求め,4.3 g/d を目安量に設定しました.

小児・成人

 平成 22 年および 23 年の国民健康・栄養調査から算出した n-6 系脂肪酸摂取量の中央値を目安量に設定しました.

妊婦・授乳婦

 平成 19 年から 23 年までの国民健康・栄養調査から算出した妊婦の n-6 系脂肪酸摂取量の中央値は 9 g/d であり,これを目安量に設定しました.同様に授乳婦の n-6 系脂肪酸摂取量の中央値は 9 g/d であり,これを目安量に設定しました.

 リノール酸は一価不飽和脂肪酸のオレイン酸より酸化されやすく多量に摂取した際のリスクは十分に分かっていません.またリノール酸は炎症惹起物質のプロスタグランジンやロイコトリエンを生成するため,多量摂取時の安全性が危惧されます.n-6 系脂肪酸については過剰摂取のリスクが想定されていますが,日本人を対象とした報告がないため目標量は設定されていません.

 n-6 系脂肪酸の食事摂取基準の 2015 年版および 2010 年版は下表のとおりです.

n-6 系脂肪酸の食事摂取基準 (g/d) (2015 年版)
性別 男性 女性
年齢 目安量 目安量
0-5 M 4 4
6-11 M 4 4
1-2 5 5
3-5 7 6
6-7 7 7
8-9 9 7
10-11 9 8
12-14 12 10
15-17 13 10
18-29 11 8
30-49 10 8
50-69 10 8
70- 8 7
妊婦 9
授乳婦 9
n-6 系脂肪酸の食事摂取基準 (2010 年版)
性別 男性 女性
年齢 目安量 (g/d) 目標量 (% energy) 目安量 (g/d) 目標量 (% energy)
0-5 M 4 4
6-11 M 5 5
1-2 5 5
3-5 7 6
6-7 8 7
8-9 9 8
10-11 10 9
12-14 11 10
15-17 13 11
18-29 11 < 10 9 < 10
30-49 10 < 10 9 < 10
50-69 10 < 10 8 < 10
70- 8 < 10 7 < 10
妊婦付加量 + 1
授乳婦付加量 + 0

参照:
日本人の食事摂取基準(2015 年版)脂質 (pdf)
日本人の食事摂取基準(2010 年版)脂質 (pdf)

THE DIVERGENCE THEOREM

Let S be a closed surface bounding a region of volume V. Choose the outward drawn normal to the surface as the positive normal and assume that \alpha,\ \beta,\ \gamma are the angles which this normal makes with the positive x, y and z axes respectively. Then if A_1,\ A_2 and A_3 are continuous and have continuous partial derivatives in the region

\displaystyle \underset{V}{\iiint}\left( \frac{\partial A_1}{\partial x} + \frac{\partial A_2}{\partial y} + \frac{\partial A_3}{\partial z} \right)dV = \underset{S}{\iint}(A_1\cos\alpha + A_2\cos\beta + A_3\cos\gamma)dS\cdots(35)

which can also be written

\displaystyle \underset{V}{\iiint}\left( \frac{\partial A_1}{\partial x} + \frac{\partial A_2}{\partial y} + \frac{\partial A_3}{\partial z} \right)dV = \underset{S}{\iint}[ A_1dydz + A_2dzdx + A_3dxdy ]\cdots (36)

In vector form with \bold{A} = A_1\bold{i} + A_2\bold{j} + A_3\bold{k} and \bold{n} = \cos\alpha\bold{i} + \cos\beta\bold{j} + \cos\gamma\bold{k} , these can be simply written as

\displaystyle \underset{V}{\iiint}\nabla\cdot\bold{A}dV = \underset{S}{\iint}\bold{A}\cdot\bold{n}dS\cdots(37)

In words this theorem, called the divergence theorem or Green’s theorem in space, states that the surface is equal to the integral of the normal component of a vector \bold{A} taken over a closed surface is equal to the integral of the divergence of \bold{A} taken over the volume enclosed by the surface.